(株)日立製作所は、省電力・高集積なデータセンタ環境を実現する「モジュール型データセンタ」に、冷媒循環の電力を不要とする「冷媒自然循環システム」を採用したモデルを追加し、2010年5月10日から販売を開始すると発表した。同システムは、サーバなどのIT機器の熱を吸収した冷媒が気化し上昇する力と、熱交換器により冷却された冷媒が液化し設備の高低差などを利用し下降する力によって、冷媒が自然循環する。これにより、従来必要だったコンプレッサーなどの動力源が必要なくなり、冷媒循環に伴う電力が不要となる。また、外気温が10度以下の場合、気化した冷媒を外気のみで冷却できることから、電力コストをさらに低減できるという。同社は、同システムの導入により、従来に比べ空調電力コストを最大67%削減できるとしており、今後も、さらなる消費電力の低減を実現するデータセンタの提案、導入を積極的に進めていくという。