国立極地研究所(NIPR)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、北極域研究加速プロジェクト(ArCS II)の一環として、水循環変動観測衛星「しずく」(GCOM-W)に搭載された高性能マイクロ波放射計2(AMSR2)の観測データを用いて、南極・北極の海氷面積の変化を可視化し、北極域データアーカイブシステム(ADS)のウェブサイトで公開している。2024年のデータ分析により、北極海の海氷域面積が9月13日に407万平方キロメートルと、衛星観測史上5番目の小ささを記録したことが明らかになった。これは、2012年の最小記録を下回ることはなかったが、東シベリア海沖とカナダ海盆域での海氷後退が顕著であった。また、ウランゲリ島東海域には海氷が残り、風による海氷運動量の収束や低い平均気温が影響したと考えられる。JAXAは、2024年度に高性能マイクロ波放射計3(AMSR3)を搭載した温室効果ガス・水循環観測技術衛星(GOSAT-GW)の打上げを予定しており、長期的なモニタリングを継続する予定である。
情報源 |
国立極地研究所 研究成果
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機関 | 国立極地研究所 宇宙航空研究開発機構 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 気候変動 | 北極海 | 海氷面積 | 衛星観測 | 高性能マイクロ波放射計 | 水循環変動観測衛星 | 長期モニタリング | 北極域データアーカイブシステム | 海氷後退 | ウランゲリ島 |
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