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 極地研とJAXA、北極海の海氷面積(2020年最小値)を発表

発表日:2020.09.23


  国立極地研究所と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、北極海の海氷面積の2020年最小値(355万km2)を発表した。両者は「水循環変動観測衛星しずく(GCOM-Wシリーズ)」の観測データ(水蒸気、海面水温、土壌水分、雪氷などの変動)を用いて、全球および南北両極における海氷面積の観測を進めている。北極海の海氷面積は毎年9月に最小となる。2020年は、9月13日に年間最小面積となり、その値は衛星観測が本格的に始まった1979年以降2番目に小さな値であった(最小記録年月日・面積:2012年9月16日・349万km2)。2020年の海氷面積減少には、1)1月から6月にかけてロシア北部の地上気温や沿岸の海上気温が高く、海氷が成長しづらい環境(薄氷化)と融解しやすい環境にあったこと、2)7月に発生した北極海を覆う高気圧が海氷の融解を進め、陸上の暖気を北極点方向に運びながら海氷を吹き流したこと、3)それらが相まって、北極域では日射が急激に減少し始める8月中旬以降の結氷を遅らせたこと等の気候的な特徴が関与しているという。

情報源 国立極地研究所 研究成果
宇宙航空研究開発機構 プレスリリース
機関 国立極地研究所 宇宙航空研究開発機構
分野 地球環境
キーワード 宇宙航空研究開発機構 | 北極海 | 海氷面積 | 雪氷 | 国立極地研究所 | しずく | 水循環変動観測衛星 | GCOM-W | ロシア北部 | 薄氷化
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