環境省は、生物多様性の保全状況を可視化する「生物多様性見える化システム」の機能拡充を行い、9月30日より本格運用を開始した。
今回の機能拡充では、「自然共生サイトみんなの取組」や「自治体ナビ」などの新機能が追加された。「自然共生サイトみんなの取組」では、各サイトの活動状況や最新情報、支援証明書の発行状況などを管理者が自由に発信できるようになっており、令和7年9月末時点で約60サイトが活用している。「自治体ナビ」では、地方公共団体ごとの保全目標や現況をダッシュボード形式で確認できるほか、保護地域や重要里地里山などの情報も地図上で可視化される。また、「自然共生サイト検索ナビ」では、生態系タイプや支援募集状況などの検索条件が追加され、既存活動の検索や支援マッチングへの活用が可能となった。さらに、「生物多様性マップ」では、全国の保護地域、自然共生サイト、重要湿地、巨樹・巨木林などの情報が一目で分かるようデータが拡充・更新されている。
同省は、令和5年に閣議決定された「生物多様性国家戦略2023-2030」に基づき、陸域・海域の30%以上を健全な生態系として保全する「30by30目標」の達成に向けて、情報の見える化と地域連携の強化を進めている。本事業は、「生物多様性見える化システム整備事業」の一環として実施されたものである。