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川崎重工業（株）、ニューヨーク地下鉄で鉄道システム用地上蓄電設備の実証試験に成功
発表日：2010.07.27
川崎重工業（株）は、ニューヨーク地下鉄で、自社開発の大型ニッケル水素電池を用いた鉄道システム用地上蓄電設備（BPS）の実証試験に海外で初めて成功したと発表した。米国では、慢性的な電力供給不足が生じており、特に鉄道事業における電圧降下対策や、停電時に車両を最寄り駅まで安全に移動できる製品・技術が求められている。こうした状況の中、今回の実証試験は、ニューヨーク市交通局（NYCT）の協力のもと、ニューヨーク州からの補助金交付を受けて実施された。同試験では、営業路線にある変電所間にBPSを約3ヶ月間設置し、試験列車がブレーキ時に発生する回生電力を高効率で蓄電できることを実証した。また、電池からの放電により架線の電圧降下を防止し、変電所からの供給電力量を削減することに成功した。さらに、停電時の列車運行を想定した走行試験では、空調や照明を維持したまま10両1編成の列車を、電池容量の約11%の電力供給のみで約2.5km移動させることができ、NYCTから高い評価を得たという。
