温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)プロジェクトは、GOSATが、平成22年11月11日から12日にかけて観測した、日本付近における黄砂の画像を公開した。GOSATとは、主要な温室効果ガスである二酸化炭素とメタンの濃度を宇宙から観測することを主目的とした世界初の衛星で、環境省(MOE)、国立環境研究所(NIES)、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同でプロジェクトを推進している。今回、通常は春に発生する黄砂が、珍しく秋に発生し、GOSATからも、黄砂が黄海を渡る様子や、日本海を進む低気圧の後を追って本州の日本海側から九州を通ってチェジュ島に広がる様子が観測された。この期間、11日は中国・華北で視程が10km未満、12日には九州北部で視程が5km以下になるなどの現象が見られ、気象庁からも黄砂に関する気象情報が発表された。