新日鐵化学(株)と九州工業大学は、次世代太陽電池として共同研究を進めている「色素増感型太陽電池」について、独自の円筒型セルの開発により耐久性向上に成功したと発表した。色素増感太陽電池の耐久性向上のためには、電解液を漏らさない封止技術の開発が必須とされている。今回、研究グループでは、従来の平板型色素増感太陽電池が、2枚の平面状ガラス板の間に電解液を封入する構造のため、封止に必要な面積が大きいことに着目。封止部分の面積を小さくするため、独自の円筒型セル構造を持つ色素増感太陽電池を開発した。この新型太陽電池は、円筒形ガラス管の端面のみを封止すればよいため、従来の平板型に比べて封止性が向上。また、光入射角の影響を受けにくく、円筒管端部の光が内部に屈折する効果により、発電量の低下も見られなかったという。この成果は、(独)科学技術振興機構(JST)産学イノベーション加速事業【戦略的イノベーション創出推進(S-イノベ)】の一環として得られたもので、今回、新日鐵化学は直径30mm、長さ200mmの円筒型セルの試作に成功し、製品化に近づけたという。
情報源 |
新日鐵化学(株) ニュース(PDF)
(独)科学技術振興機構 プレスリリース |
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機関 | 新日鐵化学(株)(現:新日鉄住金化学(株)) 九州工業大学 (独)科学技術振興機構 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 太陽光発電 | 太陽電池 | JST | 耐久性 | 色素増感 | 電解液 | 新日鐵化学 | 九州工業大学 | 円筒型 | 封止 |
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