気象庁は、2012年の南極オゾンホールの状況について、米国航空宇宙局(NASA)の衛星データに基づく解析結果を発表した。これによると、今年は例年と同様に8月にオゾンホールが現れたのち拡大し、9月22日に今年の最大面積である2,080万km2(南極大陸の約1.5倍)まで広がったが、大規模なオゾンホールが継続して出現している1990年代以降で最も小さい規模となった。これは、オゾン層破壊の促進に関係する南極上空(高度約20km)の低温域(-78℃以下)の面積が、7月中旬から8月にかけ例年に比べて小さかったことが主な原因と考えられる。オゾン層破壊物質の減少がこのまま続けば、南極のオゾンホールは徐々に縮小するとみられているが、オゾンホールの形成・発達は南極上空の気温に大きく依存するため、気象条件の変動により、年によっては今年より規模の大きいオゾンホールが発生することも考えられる。同庁では、引き続きオゾン層の状況を観測し、的確な情報提供に努めていくという。
情報源 |
気象庁 報道発表資料
|
---|---|
機関 | 気象庁 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 気象庁 | オゾン層 | 気温 | 南極 | 成層圏 | NASA | 破壊物質 | オゾンホール |
関連ニュース |