大学研究室紹介

「衛星データや地図データによる国土と環境の観測・解析」(田村正行教授)

京都大学大学院工学研究科 都市環境工学専攻 環境情報学講座

研究内容

  • テーマ:
  • 衛星データや地図データによる国土と環境の観測・解析
  • 概要:
  • 人工衛星や航空機から観測したデータを用いて、人間活動や気候変動による広域の環境変化を実証的に捉える技術をリモートセンシングと呼んでいます。また地形図や土地利用図などの地図データを解析して環境保全や防災に役立つ情報を引き出す技術を地理情報システムと呼んでいます。研究室ではリモートセンシングおよび地理情報システムを用いて、環境変化のモニタリング、モデリング、予測、評価を行う方法について研究しています。
    1)衛星リモートセンシングによる広域環境変化の監視・解析
    地球観測衛星センサを用いて、地表面の状態を地域・大陸スケールで定期的かつ面的に観測したり、光学センサやマイクロ波センサを用いて、土地被覆、地形、表面温度等の現況と変化をモニタリングし、人間活動、気候変動、災害等による地表環境の変化を抽出する方法を開発しています。
    2)航空機搭載LIDARによる地形・樹高計測
    広範囲の地形及び森林の樹高を高精度に計測する手段としての航空機搭載LIDARによって、森林の生長による樹高の変化を調べ、森林バイオマスの増加率や森林による二酸化炭素の固定量推定手法の開発を行っています。
  • キーワード:
  • リモートセンシング, 地理情報システム, 空間情報学, 自然環境, 都市環境, 防災
  • 学部体系:
  • 人文社会科学系(情報学系), 理工学系(土木建築学系)
  • 研究分野:
  • 地球環境(監視・予測関連)、自然環境(生態系の監視・保全関連, 流域圏保全、その他)

    スペクトル特性(左上図)と地形データ(左下図)を利用したマングローブ林の抽出(右上図の赤色の部分).西表島.

    航空機搭載LIDAR(Light Detection and Ranging)による地形・樹高の3次元計測の概念図

    航空機LIDARによって得られた(左)樹冠高と(右)地盤高.北海道苫小牧国有林.

    研究室概要

  • 大学・研究室名:
  • 京都大学大学院工学研究科 都市環境工学専攻 環境情報学講座
  • 研究室の特色・PR:
  • 本研究室では、地域から地球規模にわたる国土および環境情報の収集・処理・提供の理念と方法を明らかにするために、モニタリング、モデリング、予測、計画、管理等の一連の方法論、およびその基礎となる衛星リモートセンシング、地理情報システムに関する研究・教育を行っています。本研究室で学ぶことにより、衛星データや地図データを解析し、国土や環境の保全に役立つ情報を引き出すための技術を身につけることができます。また、レーザースキャナーと呼ばれる装置を用いて、地形、建物、植生などの三次元構造を計測する研究も行っていますので、身近な都市環境を解析する技術も身につけることができます。
  • 先生のプロフィール:
  • 氏名:
    田村正行
    出身大学:
    東京大学工学部計数工学科
    出身大学院:
    東京大学大学院工学系研究科計数工学専攻修士課程 
    卒業研究のテーマと概要:
    学部:IPD制御に関する研究
    大学院:信号波形の分離に関する研究
    職歴など:
    1976年4月 国立環境研究所入所。以来、信号処理、モデリング、リモートセンシングなどを利用した環境計測および評価手法の開発に従事。2004年4月 京都大学大学院工学研究科都市環境工学専攻環境情報学講座教授。工学博士。
  • 所属学生の人数:
  • 11~20人程度
  • ゼミの恒例行事(旅行・実習・調査など):
  • 1泊2日程度
    年 3回
    2泊~1週間未満
    年 0回
    1週間~1か月以内
    年 0回
    1か月以上
    年 0回
    主な行先: 特に決まっていない
  • 研究室連絡先:
  • 京都府京都市西京区京都大学桂

    渡り鳥の飛翔ルートと生息環境を衛星で見る

    (2009年1月現在)