ドイツ連邦環境省は、アルミニウム鋳造工程での環境に配慮した資源有効利用技術の導入を目的に、オーム&ヘナー金属製作所(本社:ノルトライン・ヴェストファーレン州ドロルスハーゲン)のプロジェクトに、環境イノベーションプログラムから47万5000ユーロを補助すると発表した。機械及び自動車部品の鋳造を専門とする同製作所は、アルミ鋳造工程で発生する混合砂を分離する新技術を導入。砂を光電子学的に分類し、空気圧を用いて選別した後、再び生産工程で利用する。以前は高いコストをかけて年間8400トンもの砂を廃棄していたが、新技術導入後は廃棄量を約75%削減し、2200トンに減らせるという。さらに、結合剤や水の使用量も激減し、10万kmに及んだトラック輸送が不要になる。ガブリエル環境大臣は、「新しい砂の採取が減るため、自然や景観への影響も減り、水や気候への負荷となる輸送や添加剤も削減できる。コスト削減だけではなく、環境面でも大きな効果がある」と期待を示した。