アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、2014年夏もエリー湖西部の藍藻大発生(有害藻類ブルーム、HAB)が起きるとの予測を発表した。ただし今回のHABは、2011年の記録的大発生や2013年の大量発生よりは小規模になるいう。エリー湖西部のHABは、1960~80年代に頻発し、20年近く小康を保ったのち、過去10年で徐々に増加している。NOAAは2008年から、エリー湖西部のブルーム発生状況を伝えるHAB速報を毎週発表しており、年次予測の発表も3回目になる。これらの予測は、HABの理解や人の健康・海洋生態系への影響緩和に向けた取組に役立っているという。HABの予測に当たっては、NOAAとオハイオ州立大学、ハイデルベルク大学、トレド大学、オハイオ州環境局などが、モデルの作成やリン予測ツールの開発、栄養流入データなど湖の各種測定に協力しており、このNOAAモデルから得られる情報は、湖へのリン流入量削減やHABの低減・解消に役立てられている。この作業を支える研究プログラムは、2018年まで継続される予定。