アメリカ海洋大気庁(NOAA)とミシガン大学、オハイオ州立大学等の研究協力機関は、2015年にエリー湖西部で2011年に次ぐ過去2番目の深刻な有害藻類ブルーム(大増殖:HAB)が発生する可能性があると発表した。この予測はエリー湖西部の季節予測の第4回となるもので、2015年、同地域におけるHABの発生強度の指数は8.7(8.1~9.5)と昨年の6.5を超え、今世紀2番目の大発生であった2013年と同程度かこれを上回る可能性があるという。このようにブルームが深刻化する要因として、6月の記録的な大雨によって川から大量の水が流入し、湖西岸の栄養塩負荷量が増加していることがある。また、ブルームによる影響(自治体の飲料水処理費用の増大、高濃度地域で泳ぐ人々へのリスクなど)は場所や風の強さによって異なり、9月にピークに達するという。こうした季節予測のほか、ブルーム発生期間中のよりリアルタイムな情報を提供するため、NOAAは2008年からエリー湖西部のHAB速報を週2回のペースで発表している。