イギリス気象庁(MetOffice)は、過去数年間にイギリスで豪雨によって冬季に大規模な洪水が発生したことをふまえ、極端な豪雨が発生する確率を分析する新たな手法を開発した。極端気象はまれなため観測記録が少なく、現在の気候における極端な豪雨のリスクを定量化する新たな研究方法が求められていた。そのため研究チームは、スーパーコンピューターを使って数千の冬の大気状態についてシミュレーションを行い、実測記録の何百倍もの仮想観測データを得た。それらを分析し、極端気象がどのように起きるかを調べたところ、冬季に月間降水量の新記録が生まれる確率は、イングランド南東部で7%、イングランドのその他の地域やウェールズも考慮すると34%に高まることがわかった。今後10年以内にイギリスのどこかの地域で月間降水量の新記録が生まれる可能性が高いという。この新しいシミュレーション手法は、熱波、干ばつ、寒波などのリスク評価にも適用でき、将来に向けた政策や対策の立案に役立つものと期待される。
情報源 | イギリス気象庁(MetOffice) プレスリリース |
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国・地域 | イギリス |
機関 | イギリス気象庁(MetOffice) |
分野 | 地球環境 |
キーワード | シミュレーション | 降水量 | 豪雨 | イギリス気象庁 | MetOffice | 極端気象 | 冬季 |
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