アメリカ環境保護庁(EPA)は、有害化学物質排出目録(TRI)の暫定データを公表した。これは、同庁が分析する前の生データを暫定的に公表するもの。TRIは、米国内の2万3000ヶ所以上の工場その他の施設が、処分、排出、リサイクル、エネルギー回収または処理を通じて取り扱った、650種類近くの化学物質等の詳細な情報を盛り込んだデータベース。製造業、金属業、石炭採掘業、発電所、民間の有害廃棄物処理施設などからデータを収集している。今回、公表されたのは、2008年1月1日から12月31日までに排出された有害化学物質に関するデータ。暫定的に公表されるデータは、収集されるデータ全体の約80~85%に当たる。データセットの更新は、9月と10月に予定されている。EPAのジャクソン長官は、これらの情報はまだ分析中だが、暫定的なデータが審査され、関係者や市民の意思決定に役立つように利用されることを期待すると述べた。