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 アメリカ海洋大気庁、北極海氷は15年以内の夏季に実質消失する可能性があると報告

発表日:2020.02.26


  アメリカ海洋大気庁(NOAA)は、今後15年以内の夏季に北極圏の海氷が実質的に消失する可能性があると予測した。この数十年、温暖化により同海氷域は年間を通じて急速に縮小している(特に夏季)。2019年夏末の海氷域は415万平方キロで、観測史上2番目(タイ)に小さかった。この予測では、海氷域が100万平方キロを下回る年を初めて海氷が消失する年とみなしている。12の気候モデルを用い、温室効果ガス濃度に対応した2つの排出シナリオ(RCP:代表的濃度パス)を基に海氷域をシミュレーションした結果、中間シナリオ(RCP 4.5)では2054年夏、高シナリオ(RCP8.5)では2042年夏に消失するという。しかし、モデルやシナリオによって予測される年は大きく異なり、さらに早まる可能性もある。気候モデル予測によると北極の海氷縮小は概ね直線的ペースで進むが、衛星観測によると加速している。論文著者は、気候モデルは総じて変化速度を過小評価している可能性があり、海氷モデルには未だ改善の余地があるとしている。

情報源 アメリカ海洋大気庁(NOAA) ニュース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ海洋大気庁(NOAA)
分野 地球環境
キーワード 温室効果ガス | 北極圏 | 気候モデル | アメリカ海洋大気庁 | 海氷 | 温暖化 | 排出シナリオ | 海氷モデル
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