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 アメリカの研究者ら、温室効果ガス排出の大幅削減により、ホッキョクグマの絶滅は回避可能と発表

発表日:2010.12.15


  アメリカ国立科学財団などの研究者らは、今後10~20年の間に温室効果ガスの排出量を大幅に削減すれば、夏季の北極海氷の大量融解は避けられ、絶滅必至とされたホッキョクグマも生息可能との研究結果を発表した。2007年に行われた研究では、当時の水準で温室効果ガス排出が続くと、数十年後には広範囲の海氷域が消滅し、海氷を足場としてアザラシ類を捕食するホッキョクグマは、21世紀半ばには3分の1に減少、最終的に絶滅すると予測。この研究の結果、ホッキョクグマは2008年に絶滅危惧種リストに掲載された。しかし今回の研究では、地球温暖化による海氷変化について感度の高い気候モデルを使用し、北極海氷が融解したまま復元できなくなる臨界点を探したが、そのような臨界点は見つからなかったという。研究者らは、今後温室効果ガス排出が大幅に削減されれば、海氷はかなり広域に保持され、融解した海氷が再凍結する可能性もあると予測しており、そうなればホッキョクグマの生存も可能としている。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境 自然環境
キーワード 地球温暖化 | 温室効果ガス | アメリカ国立科学財団 | NSF | 北極海 | 絶滅危惧種 | 気候モデル | 海氷 | 融解 | ホッキョクグマ
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