イギリス気象庁(MetOffice)は、2021年の世界の平均気温は産業革命以前(1850~1900年)の平均気温より0.91~1.15℃(中心値は1.03℃)高くなり、7年連続で産業革命以前の気温よりも約1℃高くなると予測した。2021年は世界の平均気温を一時的に下げる効果があるラニーニャ現象の影響を受けて、2015年以降の年よりも気温は若干低くなる予測である。ラニーニャとエルニーニョによる変動は、地球の気温を決定する上で2番目に重要な要素であるが、大気中の温室効果ガス増加に伴う効果に比べれば小さい。同庁は、「2021年の気温は、ラニーニャ現象の影響で記録的に暖かい年になる可能性は低いが、地球温暖化の影響で2011年や2000年のような過去のラニーニャ現象発生の年よりもはるかに暖かくなるだろう」と発表した。2021年は1997~1998年のエルニーニョ現象終了後の暖かい年であった1998年よりもはるかに暖かい年になることが予測される。