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 アメリカの科学者ら、大気中エタンの調査により、温室効果ガス(メタン)の大気中濃度の上昇休止の原因を解明

発表日:2011.08.12


  メタンとエタンの大気中への排出量が20世紀後半に減少した原因が、人間のエネルギー利用の変化によるものとする論文が英科学誌ネイチャーに掲載された。米カリフォルニア大学等がグリーンランドと南極大陸の氷床で行った調査によると、メタン、エタンの増加率が20世紀後期に安定化したのは、この時期に、天然ガスが代替エネルギー源として活用され始めたことに関連するという。メタンの発生源は化石燃料以外にも複数あり、その排出量減少の原因については近年科学者を悩ませてきた。一方、エタンは主に化石燃料由来なので、今回はエタン濃度の調査をもとに、メタン濃度と比較検討した。その結果、両者の排出量上昇が減速した時期が重なったため、同一の原因によるもの、つまり両者が石油代替エネルギー源(天然ガス)として採集、消費されるようになり、最終的に二酸化炭素として排出されたものと判断された。メタンは二酸化炭素に次ぐ強力な温室効果ガスであり、人的活動とメタンの排出量についての考察は、今後の気温上昇など気候変動を予測する上でも重要とされる。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF) 
分野 地球環境 大気環境
キーワード CO2 | 温室効果ガス | アメリカ国立科学財団 | NSF | 天然ガス | メタン | 化石燃料 | 代替エネルギー | エタン
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