欧州委員会は、船舶の安全かつ環境上適正な施設でのリサイクルに向けた新規則を提案した。これは、2009年に採択された香港国際条約(シップリサイクル条約)の早期実施と具体化を目的としている。現在、年間1000隻を超えるタンカーやコンテナ船などの大型商船が廃船となり、その金属がリサイクルされている。しかし、多くの欧州船舶が、環境保護や安全措置の不十分な南アジア沿岸の施設で解体されており、船内のアスベスト、ポリ塩化ビフェニル(PCBs)、トリブチルスズ、オイルスラッジ等の有害物質が、現地労働者への健康被害や環境汚染を招いている。このため、規則案では、EU加盟国籍の大型商船について、建造から運航、リサイクルまでのライフサイクルにわたる管理システムを提案。このシステムにおいて、船内の有害物質インベントリの作成、インベントリ適合証の申請、リサイクル前の有害廃棄物の低減を義務付ける。また、環境・安全基準への遵守の認定を受けたリサイクル施設でのみリサイクルを許可し、欧州船拍のトレーサビリティを確保するとしている。
情報源 | 欧州委員会 プレスリリース |
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国・地域 | EU |
機関 | 欧州委員会 |
分野 | ごみ・リサイクル |
キーワード | 船舶 | ライフサイクル | リサイクル | アスベスト | PCB | 欧州委員会 | 有害物質 | インベントリ | 南アジア | 香港国際条約 |
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