国連環境計画、国連人間居住計画及び世界銀行は、ドイツ・ボンで開催中の国連気候変動会議で発表された「コミュニティレベルの温室効果ガス排出量のグローバルプロトコル」(試行版)を高く評価し、世界中の都市がこれを適用し、気候変動緩和に向けた取組を拡大するよう求めた。このプロトコルは、同3機関と世界資源研究所の支援の下、C40(世界大都市気候先導グループ)とICLEI(イクレイ‐持続可能性を目指す自治体協議会)が、世界の地方自治体と協議を重ねて策定したもの。世界の温室効果ガス(GHG)排出量の70%は都市部を排出源とするため、同プロトコルにより、GHG排出量の測定と報告方法に関する基準を世界都市で統一し、各都市における取組の進捗状況の把握、および都市間の比較・情報共有を図るという。その結果、都市計画や輸送、エネルギー等の低炭素化に向けて効果的な戦略策定が期待できるとされる。今後、同プロトコルの試行が各都市で実施され、得られた情報をもとに、プロトコルの完全版が2012年末までに発表される予定。