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 名古屋大学など、北方林(タイガ)が気候湿潤化の影響で衰退することを解明

発表日:2014.01.27


  名古屋大学、(独)海洋研究開発機構及びロシア・北方圏生物問題研究所の国際グループは、北方林(カラマツ林からなるタイガ)が気候湿潤化の影響で衰退することを解明した。これは、ロシア・東シベリア・ヤクーツク近郊の広大に広がる北方林(タイガ)での1998年からの14年にわたる観測によるもの。2001~2004年の少雨乾燥の年では、蒸発散量・光合成量は変わらなかったのに対し、2005~2008年の非常に湿潤化した期間では、森林が枯死・衰退し、土壌水分量に対する蒸発散量や光合成量との関係がそれ以前と較べて減少していることを明らかにした。また、降水量は2005年から増加し始めるのに対して、蒸発散量は2007年から、光合成量は2008年から減少し始め、森林の水や炭素循環変化が環境条件の変化により複数年遅れて現れることを、初めて発見した。これらの研究成果は、気候変化による影響として森林の乾燥化による被害が注目されるなか、森林は湿潤化によっても被害を受けることが示され、北方林の成立・維持範囲の解明に迫るものとして注目されるという。

情報源 名古屋大学 プレスリリース(PDF)
機関 名古屋大学 (独)海洋研究開発機構
分野 地球環境
自然環境
キーワード 森林 | 海洋研究開発機構 | ロシア | 気候 | 名古屋大学 | 乾燥 | 光合成 | タイガ | 湿潤 | 蒸発散
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