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 理研など、食品の非破壊放射能測定を実現する低コスト測定器を開発

発表日:2015.03.09


  理化学研究所は、(株)ジーテックと共同で、食品に含まれる天然由来の放射性カリウムと区別して、原発事故に由来する放射性セシウムの放射能を非破壊で測定できる高感度、大面積、低コストな放射能測定器を開発したと発表した。東京電力福島第一原子力発電所事故による食品への風評被害を防ぐ有効手段の1つとして、放射能を測定し安全性を確認することが挙げられる。ところが、従来の測定器では測定精度を高めるため、食品を細かく砕いていた。今回開発した放射能測定器は、低コストで成形が比較的簡単なプラスチックシンチレータ(PS)を、食品を包み込むように配置したもの。PSで測定した光子数(PSからの発光シグナルの数)分布の形から放射性カリウムとセシウムの割合を算出する手法を開発し、天然由来の放射性カリウムと原発事故に由来する放射性セシウムの区別を可能とした。この技術を用いることで、箱詰めされた食品をそのまま計測できる大型の放射能測定器を安価に制作することが可能となり、出荷時の全品検査の実現が期待できるという。

情報源 理化学研究所 プレスリリース
理化学研究所 60秒でわかるプレスリリース
機関 理化学研究所
分野 健康・化学物質
キーワード 理化学研究所 | 安全性 | 食品 | 放射性セシウム | 測定器 | ジーテック | 放射性カリウム
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