(独)農業・食品産業技術総合研究機構の生物系特定産業技術研究支援センターは、バイオディーゼル燃料(BDF)の特性に関する調査結果を発表した。同調査では、BDFと軽油の混合燃料をトラクタのエンジンに供試し、出力や燃費、排出ガスへの影響などを分析。その結果、BDFの混合割合が高い程、燃料消費率(一定の仕事をするために必要な燃料の質量)は上昇するが、黒煙などの粒子状物質(PM)の排出量は減少するという結果が得られた。また、BDFにメタノールが残留していると出力低下等を招くため、徹底的に除去することが重要だという。さらに、BDF100%を用いたトラクタの長時間運転の結果、400時間経過時点では部品劣化や性能低下は生じていないという。同機構では今後、1000時間を目途に長時間運転を行い、性能等の変化をみていく。また、試験終了後はエンジンを分解し、噴射ノズルの摩耗等を調査するという。