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 京都大など、次世代硫化物ガラス電解質の構造解明に成功

発表日:2016.02.22


  京都大学と高輝度光科学研究センターは、硫化物ガラスの構造とイオン伝導の相関性について原子・電子レベルで解明したと発表した。リチウムイオン電池の電気容量の向上を目指し、リチウムイオン電池に使用されている電解液を固体電解質に変えた、全固体電池の開発が活発に行われている。固体電解質の中でもリン導入硫化物ガラスは、高いイオン伝導率を示し、材料の組成(混合比率)および構造の乱れ具合によってリチウムイオン伝導率が異なる。今回研究グループでは、リン導入硫化物ガラスの構造(原子配列)を詳細に解析した結果、骨格構造ユニットの分極性がキャリア(電荷担体)であるリチウムイオンの伝導に強く影響を与えていることを発見した。これにより、ガラス骨格構造の分極効果を最大限に高めつつ、リチウムイオン濃度を増やすことが高いイオン伝導率実現の要因であることを原子・電子レベルで明らかにした。今回の成果は、次世代ガラス電解質の設計に新しいコンセプトを示すもので、新しいガラス電解質の開発につながることが期待されるという。

情報源 京都大学 研究成果
(公財)高輝度光科学研究センター プレスリリース
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) ニュースリリース
機関 京都大学 (公財)高輝度光科学研究センター 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
分野 地球環境
キーワード リチウムイオン電池 | 高輝度光科学研究センター | 京都大学 | 電解質 | 電子 | 全固体電池 | 硫化物ガラス | 原子 | ガラス電解質
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