三洋電機(株)は、太陽光発電の旺盛な需要に対応するため、HIT太陽電池セルの生産拠点である二色の浜工場内(大阪府貝塚市)に新棟を建設し、生産能力の増強をはかると発表した。この新棟は、2009年2月17日に着工し、完成は10月を予定しており、生産開始は、市況を見ながら即座に対応できるように、設備の生産性向上も視野に入れ検討を進めていく。HIT太陽電池は、同社が独自開発した太陽電池セルであり、結晶シリコン基板とアモルファスシリコン薄膜を用いて形成したハイブリッド型で、高変換効率・温度特性等の優位性により、現時点で設置面積当たりの発電量世界一を誇るという。現在、二色の浜工場と島根三洋電機(島根県雲南市)で生産を行っており、あわせて340MWの生産能力を有している。今回、二色の浜工場とともに島根三洋電機でも生産能力を高め、2010年度には、両拠点で600MW程度の生産能力を目指すという。