昭和シェル石油(株)は、燃料電池等に活用されている「ガス拡散電極」を用いて、常温常圧下で、炭化水素を合成する自社の新技術を公表した。同社は、太陽光エネルギーを利用して、水とCO2を有用物質に直接変換する研究開発を行っている。今回、1)半導体光触媒と子会社(ソーラーフロンティア)のCIS薄膜太陽電池の積層構造を利用した陽極と、2)水と気体状態のCO2が同時に触媒に接触する構造を持つガス拡散電極を組み合せて、疑似太陽光の照射下で、2)の側でメタンとエチレンを合成することに成功した。同社は、それらの炭化水素への太陽光エネルギーによる変換効率は0.71%で、自然界において植物がデンプンを生成する光合成(0.1~2.5%程度)に匹敵するレベルであると試算している。今後も、ガス拡散電極を用いた人工光合成に研究を進め、2030年までに、CO2から炭化水素やアルコール等を効率的に製造する技術を確立することで、CO2の再利用による持続可能な社会の実現を目指すという。
情報源 |
昭和シェル石油(株) プレスリリース
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機関 | 昭和シェル石油(株) |
分野 |
地球環境 |
キーワード | CO2 | 炭化水素 | 電極 | 触媒 | 昭和シェル石油 | メタン | 変換効率 | エチレン | 太陽光エネルギー | 人工光合成 |
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