(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、委託事業として北陸電力(株)が開発を進めてきた国内初のアスベスト移動処理車(オンサイト・移動式のアスベスト低温溶融・無害化処理システム)が完成し、平成21年7月9日より実証試験を行うと発表した。この事業では、火力発電所、製鉄所、化学プラント等などから大量に廃棄される、飛散性で有害なアスベスト含有保温材(国内で100万m3程度)を安価で無害化するために、アルカリ融剤を添加し、1100℃以下の低温で溶融・無害化できる技術を開発。今回、5トン/日程度処理できる飛散抑制ユニット、誘導加熱炉装置を開発・製作し、危険なアスベスト含有保温剤を連続的に無害化できることを確認した。また、トレーラーにIH(誘導加熱)溶融炉をコンパクトに搭載していることから、アスベスト含有保温材の解体現場に出向き、アスベストを安全に無害化処理することができるという。