国立環境研究所(NIES)は、研究プロジェクト(平成27~29年度)報告「アジア地域におけるチャンバー観測ネットワークの活用による森林土壌CO2フラックスの定量的評価」を刊行した。同報告は、NIESが測定システムを開発し、アジアモンスーン地域を中心に展開している大型自動開閉チャンバー式「土壌呼吸観測ネットワーク」の長期連続測定の結果を取りまとめ、温暖化を含む自然撹乱や人為撹乱が微生物の呼吸に与える影響を評価したもの。1)林床部炭素フラックスの長期観測、2)土壌有機物のC14に関する分析、3)モデルによる広域推計、の大きくは3つのテーマごとに研究成果がまとめられており、将来予測モデルの基礎データとしての活用や、気候変動予測の高精度化などに資する報告書であるという。