極地研とJAXA、北極域における海氷予測の精緻化に向けた調査研究成果を紹介

発表日:2019.10.11

国立極地研究所(極地研)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、今年の北極海の海氷面積が観測史上2番目の小ささであるとともに、海氷の厚さの減少傾向が続いていることを明らかにした。両者は、水循環変動観測衛星「しずく」のデータを用いた海氷観測研究を連携推進しており、1980年代以降の海氷面積を準リアルタイムで公開している。2019年の北極海海氷面積は9月17日に年間最小値396万km2を記録し、2012年についで観測史上2番目に小さい値を記録した。海氷の「面積」に着目すると、ここ数年は最小値の更新がなく減少傾向が減速しているように見えるが、「しずく」が取得した「面積」の情報と、数値予報モデルによって算出した体積(海氷量)等のデータを複合的に分析して海氷の厚さを見積もった結果、北極海における薄氷化の進行が明らかになった。また、JAXA開発の衛星センサーによる水温観測と照らした結果、初冬に水温が高い状態が続き、結氷時期の遅れ、真冬の薄氷化が進行した可能性が示唆された。海水温の影響を考慮することで、過大な見積を回避し、予報システムの精緻化が見込まれるという。

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