清水建設(株)は、自社開発・実用化したダイオキシン汚染土壌を洗浄処理する技術のベトナム展開に関する取組を紹介した。同社は、ベトナム社会主義共和国の東南部に位置するビエンホア空軍基地で計画されているダイオキシン汚染土壌浄化プロジェクトへの参画を目指している。2019年と2020年には、同国国防省の承認を得て、基地内に設置した土壌洗浄プラントを用いて、同省傘下の研究機関(Center for Technology of Environmental Treatment; CTET)と共に実証実験を行い、枯葉剤由来のダイオキシン汚染土壌の洗浄処理能力を確認した。今回、同国ハノイ市内において、ベトナムとアメリカの政府関係者を招き、実証実験の主要な成果をはじめ、洗浄処理土壌の再利用や、除去した有害物質の無害化処理など、技術の有効性・環境性を発表する。ベトナムのダイオキシン濃度基準を下回る100 ppt以下・除去率95%以上(同社報告値)の浄化を達成できており、技術の信頼性、時間当たりの処理量、環境影響、消費エネルギーおよびコストがCTET等から高く評価されているという。