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 JAMSTECと気象研、COVID-19パンデミックによる気候応答解明に貢献

発表日:2021.05.07


  (国研)海洋研究開発機構(JAMSTEC)と気象庁気象研究所は、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行による温室効果ガスや人為起源エアロゾル等(以下「CO2等」)の排出量減少が地球温暖化の進行に与える影響は「限定的」であると発表した。コロナ禍における行動制限により、産業革命以降、類を見ないCO2等の排出量減少が生じている。地球全体の減少率はおおまかに年平均7%ほどと見積もられているが、気温の分布を再現した詳細なシミュレーションは未だ行われていなかった。JAMSTEC等は、英国気象庁ハドレーセンターなど世界16カ国の研究機関・大学が最新の気候モデルを持ち寄る「モデル相互比較計画」に参画し、本邦の地球システムモデルと計算資源を用いて多数のシミュレーションを実施した。今回、世界各国の12のモデルによる定量的な評価を通じて、2020~2021年の2年間のみCO2等の排出量が減少しても、2020~2024年の地上気温や降水量にはほとんど影響しないという結果が示された。予期せぬ突然の出来事を受けて世界の研究者が迅速に協力し、成果を挙げた好事例であるという。

情報源 (国研)海洋研究開発機構 プレスリリース
機関 (国研)海洋研究開発機構 気象庁気象研究所
分野 地球環境
キーワード 地球温暖化 | 温室効果ガス | シミュレーション | 降水量 | 地上気温 | 英国気象庁 | 新型コロナウイルス感染症 | 地球システムモデル | 人為起源エアロゾル | モデル相互比較計画
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