農林水産省と環境省は、「田んぼの生きもの調査2009」の結果を公表した。この調査は、水田周辺水域の生態系の現状を把握するため、両省が連携して平成13年度から実施しているもので、田んぼの代表的な生きものである「魚」と「カエル」が調査対象種となっている。平成21年度は、全国で約600団体、約5,000人が参加し、このうち166団体が小学校や地域住民などであったという。魚調査は、全国の約1,250地点で実施し、日本に生息する淡水魚の約4割に当たる87種が確認され、カエル調査は、全国の約300地点で実施し、日本に生息するカエルの約8割に当たる15種が確認された。なお、カワバタモロコやギバチなど19種の希少種が確認され、カエル調査では、ナゴヤダルマガエルやトウキョウダルマガエルの2種の希少種が確認された。同省らは、同調査結果を、保全の対象とする生きものの選定などに活用し、環境との調和に配慮した農業農村整備事業を実施していくという。