経済産業省は、ALPS(多核種除去設備)処理水の取扱いに関するIAEA規制レビュー報告書を公表した。同報告書は、IAEAと2021年7月に署名されたALPS処理水の取扱いに係る包括的な協力の枠組みに関する付託事項(TOR)に基づき実施され、今回で2回目になる。東京電力福島第一原子力発電所で発生した汚染水をALPS等によりトリチウム以外の放射性物質を浄化処理した水について、トリチウムを海水で希釈し、海洋放出される方針になっている。同報告書では、技術的事項毎に、IAEAタスクフォースと経済産業省及び東京電力との議論のポイントや、所見の概要が記載されており、東京電力は第1回レビューでの指摘を考慮し、その計画の改訂に大きな進展があったこと、IAEA側の理解が深まったこと、同省と東京電力への追加ミッションは必要ないことが明記されている。報告書のポイントは、1) 横断的な要求事項と勧告事項、2)ALPS処理水/放出水の性状、3)放出管理のシステムとプロセスに関する安全性、4)放射線影響評価、5)放出に関する規制管理と認可、6)ALPS処理水と環境のモニタリング等―となっている。IAEAタスクフォースからの指摘は、令和5年2月に原子力規制委員会への補正申請に添付された放射線環境影響評価報告書の見直しに反映され、内容の一層の充実が図られている。日本政府は、引き続き、国際的な安全基準に照らした確認を継続していくという。
情報源 |
経済産業省 ニュースリリース
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機関 | 経済産業省 |
分野 |
健康・化学物質 水・土壌環境 |
キーワード | 東京電力 | 放射性物質 | 海洋放出 | IAEA | TOR | 東京電力福島第一原子力発電所 | ALPS処理水 | トリチウム | IAEAタスクフォース | IAEA規制レビュー報告書 |
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