環境省は、平成23年6月6日(月)~17日(金)にドイツのボンで開催された、気候変動枠組条約関連の会合(AWG-LCA14, AWG-KP16等)の結果を公表した。今回の会合は、2013年以降の気候変動の国際枠組みについて議論する、2011年に入って2回目の公式な国連交渉であり、2011年末に南アフリカで開催される第17回気候変動枠組条約締約国会議(COP17)に向けて、様々な議論や技術的作業の進展が求められていた。しかし、「気候変動枠組条約の下での長期的協力の行動のための特別作業部会第14回会合(AWG-LCA14)」では、具体的な議論が前進した議題(技術移転等)もあったが、共有のビジョンや対応措置では、カンクン合意をもとに論点を絞るべきと主張する先進国と、バリ行動計画の全ての論点を扱うべきとする途上国が対立し、議論は平行線をたどった。また「京都議定書の下での附属書I国の更なる約束に関する特別作業部会第16回会合(AWG-KP16)」でも、京都議定書第二約束期間の設定をめぐり、途上国と先進国の間で対立が続くなど、実質的な議論や作業が必ずしも十分に行われず会合が終了した。