(独)産業技術総合研究所と(株)田中化学研究所は、安価で高性能なリチウムイオン二次電池正極材料2種を開発したと発表した。これらの材料は、希少金属のコバルトやニッケルを含まず、安価で資源的にも豊富な鉄やチタンを活用したリチウムマンガン酸化物系正極材料であり、電池の充放電性能を高めるため、マンガンに対する鉄やチタンの含有量などを最適化し、還元焼成を含む湿式化学製造法を用いて作製した。その結果、室温での初回充放電効率が約80%、初回充放電容量が約250mAh/g以上と、既存の正極材料並みの充放電特性を示し、電気自動車などのリチウムイオン二次電池の省資源化・コスト低減への貢献が期待されるという。今後は、さらなる充放電特性改善のため、高容量化やサイクル劣化(充放電の繰り返しによる劣化)の抑制、kgオーダーでの製造技術等に取り組み、2013年頃を目処に電池メーカーなど産業界に提供することを目指すという。なお、同研究開発は、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託研究により実施されたものである。
情報源 |
(独)産業技術総合研究所 プレスリリース
(株)田中化学研究所 ニュースリリース(PDF) |
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機関 | (独)産業技術総合研究所 (株)田中化学研究所 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | リチウムイオン電池 | 電気自動車 | 省資源 | NEDO | 産業技術総合研究所 | コスト低減 | 充放電 | 二次電池 | 正極材料 | 田中化学研究所 |
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