海外ニュース


 EU・新たな健康リスクに関する科学委員会、ナノ物質のリスク評価に関する意見を公表

発表日:2009.03.02


  欧州委員会の「新たな健康リスクに関する科学委員会(SCENIHR)」は、ナノ物質のリスク評価の最近の進展に関する意見を公表した。この意見は、2006年と2007年に公表された意見を確認し、これに立脚している。今回の意見では、人工ナノ物質の健康・環境影響を評価する方法論及び潜在的な有害性の特定について、一層の進展が必要だと指摘。新たなナノ物質についてケースバイケースでリク評価を行うという、以前の勧告の方針も堅持された。また、多くの実験研究を引用し、健康や環境に危険性のあるナノ物質を特定。特にカーボンナノチューブはアスベスト繊維に類似し、同様のリスクがあると考えられている。いくつかの研究では、特定のナノ粒子が細胞を貫通、遊離基を形成し、DNAに作用し、タンパク質集合体を阻害できることが示されている。欧州委員会は、実験室の外でもこうした危険性が存在しているという証拠は現在、持ち合わせていないが、さらに研究が必要だという。SCENIHRでは問題に対処する調整の取れた研究戦略を呼びかけている。

情報源 欧州委員会共同研究センター(JRC) プレスリリース
国・地域 EU
機関 欧州委員会共同研究センター(JRC)
分野 健康・化学物質
キーワード JRC | 欧州委員会共同研究センター | 健康リスク | ナノ物質 | リスク評価
関連ニュース

関連する環境技術