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 アメリカの科学者ら、南極の氷床コア調査をもとに、南半球のバイオマス燃焼は150年前の方が多かったと発表

発表日:2010.12.02


  南極の氷床コアを調査したアメリカの科学者らは、南半球におけるバイオマス燃焼は20世紀よりも100~150年前のほうが多かったとする研究結果を発表した。この科学者らは、南極の過去650年分の氷床コアから採取された一酸化炭素(CO)について、今回初めて炭素と酸素の安定同位体の変動を測定した。これをCO濃度の測定値と合わせて総合的に判断することで、南半球におけるバイオマス燃焼の相対強度がわかるという。その結果、この氷床コアの記録は予想外に北半球と大きく異なることが判明し、代表的な気候モデルの修正の必要性が示唆されるという。バイオマス燃焼とは、山火事、調理等により木材、泥炭その他の生物由来の有機性素材が燃焼することであり、研究者らは「従来、多くの科学者は、人為的なバイオマス燃焼が自然発生の燃焼より多いことを前提としてきたが、今回判明した事実から、バイオマス燃焼の発生源に関する再評価が必要になる」としている。

情報源 アメリカ国立科学財団(NSF) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ国立科学財団(NSF)
分野 地球環境 自然環境
キーワード アメリカ国立科学財団 | NSF | バイオマス | 南極 | 気候モデル | 氷床コア | 南半球 | 燃焼 | 山火事 | 一酸化炭素
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