2011年6月14日、イギリス政府はイングランドの廃棄物政策に関する総合的レビューの結果を公表し、廃棄物削減とリサイクル拡大面で国民や企業を支援する諸計画を明らかにした。この中で政府は、木質廃材の埋立制限や金属・繊維・生分解性廃棄物に対する埋立禁止措置の導入について協議すること、リサイクルと廃棄物発生量削減を加速すること、廃棄物収集に対する不公平な罰金や課税を廃止し、不法投棄等の重大な違反に対処するための権限を設けること等の優先課題を示した。また同日、廃棄物処理に加えエネルギー源・温暖化対策にもなる嫌気性消化処理に関する戦略・行動計画も発表された。この日、チャータード廃棄物管理研究所主催の会議で演説した環境・食糧・農村地域省(Defra)のスペルマン大臣は「廃棄物ゼロ社会への取組という面でこれまで他の欧州諸国に遅れをとっていた英国だが、今や急速に追いつこうとしており、最高レベルの廃棄物ゼロ国家を目指す政府の取組に、地域コミュニティや企業は大きな役割を果たすことができる」と述べた。