アメリカ環境保護庁(EPA)は2012年2月10日、同庁の統合的リスク情報システム(IRIS)にテトラクロロエチレン(PCE:別名パークロロエチレン)の最終健康評価を掲載した。PCEはドライクリーニングで一般的に用いられる化学溶剤で、金属機器の洗浄などにも使用されている。この物質を長年被ばくした場合の発がん性とそれ以外の有害性について、EPAが厳格に審査した結果、PCEは今回初めて「人間に対し発がん性を持ちうる」とみなされた。EPAはこれまでにもPCEへの被ばく軽減措置を講じており、クリーニング業者対象の大気汚染防止基準を設け、住居用建物で営業するクリーニング業者に対し、2020年12月21日までにPCEの段階的使用停止を義務づけている。なお、EPAはドライクリーニングした衣服の着用による懸念すべき被ばくはないとしている。この他、このIRISの最新評価に基づき、PCEに関する飲料水への許容含有量やスーパーファンド地区における除去基準等の見直しが行われる見通しである。
情報源 | アメリカ環境保護庁(EPA) プレスリリース |
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国・地域 | アメリカ |
機関 | アメリカ環境保護庁(EPA) |
分野 | 健康・化学物質 |
キーワード | 化学物質 | アメリカ環境保護庁 | EPA | クリーニング | 発がん性 | 健康影響 | テトラクロロエチレン | リスク評価 | IRIS | PCE |
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