(独)森林総合研究所は、地球温暖化による降水量の増加が、永久凍土地帯の森林土壌からメタンを放出させる新たな要因になる可能性を明らかにしたと発表した。IPCCの最新報告で指摘されたシベリア地域が大量のメタン放出源となる可能性については、従来「温度上昇によって湿地帯の永久凍土が溶けて閉じ込められていたメタンが放出する」「森林火災の跡地に湖沼が出現して新たなメタン生成源となる」の2点がメカニズムとして考えられてきた。今回の研究成果は、温帯や熱帯の森林土壌とは異なり、永久凍土の拡がる亜寒帯林では、地球温暖化による「温度上昇」や「森林火災の増加」のみならず「降水量増加」が、「湿地」や「湖沼」ではなく、本来はメタン吸収源である「森林土壌」をメタンの放出源に変えうるという第3のメカニズムを提唱することになる。中央シベリアは、温暖化によって降水量の増加が予測されている地域であり、温暖化を加速する恐れがある大気メタン濃度変化を推定して、将来的にはIPCCによる温暖化の予測する上で、重要な知見になると考えられるという。
情報源 |
(独)森林総合研究所 プレスリリース
(独)森林総合研究所 プレスリリース(PDF) |
---|---|
機関 | (独)森林総合研究所 |
分野 |
地球環境 |
キーワード | 地球温暖化 | 森林 | 森林総合研究所 | メタン | 土壌 | 降水量 | シベリア | 永久凍土 | 亜寒帯 |
関連ニュース |
|