環境省は、ニホンジカ及びイノシシの生息状況等緊急調査事業の結果を公表した。同調査は、改正鳥獣保護法に基づく指定管理鳥獣捕獲等事業の推進に向けて実施したもの。平成24年度末までの個体数の推定では、ニホンジカ(都府県単位)は、ほとんどの都府県で増加傾向にあり(平成24年度末:中央値約249万頭)、イノシシ(広域ブロック単位)は広域ブロックによって傾向が異なるものの長期的には増加傾向であった(平成24年度末:中央値約89万頭)。また、最新のニホンジカ及びイノシシの地理的な生息分布の拡大状況調査を実施したところ、過去の調査とは手法が異なるものの、分布域(分布メッシュ数)がニホンジカは昭和53年度から平成26年度までの36年間で約2.5倍、平成23年度から26年度の3年間では約1.2倍に拡大し、イノシシは昭和53年度から平成26年度までに約1.7倍に拡大していることが明らかになったという。