(国研)日本原子力研究開発機構(JAEA)は、粘土鉱物と放射性セシウムの相互作用に関する微視的な研究から得られた知見を発表した。福島第一原子力発電所事故の発生以降、JAEAは米国の研究機関・大学と国際共同研究協定を結び、土壌粘土鉱物による放射性セシウムの吸着現象に関する微視的・計算科学的な研究を進めてきた。今回、国際共同研究の成果を中心に、原子・分子の挙動を取り扱う数値シミュレーション(分子モデリング)を駆使した解析の結果を集約し、1)セシウムは層間距離1.1~1.4 nmの「ほつれたエッジ」に最も強く吸着されることが立証され、2)吸着放射性セシウムの壊変は粘土粒子内の電荷バランスを崩し、周囲の原子の移動を促すことが明らかとなり、3)放射性セシウム含有土壌の減容技術開発や、長期管理リスクの低減等に役立つ基礎的な知見を得ることができたという。