環境省と国立環境研究所は、「アジアにおける温室効果ガスインベントリ整備に関するワークショップ第18回会合(WGIA18)」をオンライン開催し、結果を公表した(開催期間:2021年7月8日~14日)。同会合は、アジア地域諸国の温室効果ガスインベントリ(排出・吸収目録)の精度向上と、地域の協力関係の促進を目的としたもので、「測定・報告・検証可能(MRV)な温室効果ガス排出削減活動」に関する途上国の能力向上支援のためのワークショップと位置付けられている。日本を含むWGIAメンバー国のうち15か国や米国環境保護庁、国際機関等の政府関係者、研究者ら約100名が参加し、温室効果ガスインベントリの相互学習を行うとともに、途上国が提出する隔年更新報告書(BUR)や2006年IPCCガイドラインの適用に関する経験、パリ協定における透明性枠組みの実施ルールについて議論等を行い、参加国の透明性に関わる能力向上支援と、ネットワークの更なる強化を図った。パリ協定の下でのインベントリ作成に向けて、早い段階から計画的に準備することの重要性が確認され、各国がインベントリの精度をより高められるようWGIAを継続・発展させていく方向性等が確認されたという。