東京ガス(株)と(株)正興電機製作所は、家庭用燃料電池「エネファーム」の運転を停電時にも継続することができる「停電対応システム」を共同で開発し、2012年2月より発売すると発表した。エネファームは、都市ガスを燃料に、発電と排熱利用を行う住宅用のガスコージェネレーションシステム。水を循環させるポンプや燃料ガスを制御するブロワなどを動かすために電力を必要とすることに加え、発電は常に系統電力の電圧や周波数を基準に行うため、系統電力の供給を受ける必要がある。そのため、停電などにより系統電力が供給停止となった場合、運転を停止する仕組みになっている。今回開発したシステムは、エネファームに蓄電池を併設したもの。通常時(電力消費の少ない深夜など)に、系統電力から蓄電池に充電しておき、停電時に、蓄電池に貯めた電気を系統電力に代わって供給することで、非常時でもエネファームの運転を継続し、最低限必要となる電気を約24時間供給することができる。また、日中の電力消費の多い時間帯に放電することで、電力ピークカットに貢献できるという。