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 アメリカ環境保護庁、果樹を荒らす侵入種カメムシ防除のため未登録の殺虫剤の緊急使用を承認

発表日:2011.06.30


  アメリカ環境保護庁(EPA)は、侵入種のクサギカメムシの防除のため、未登録の殺虫剤2種の緊急使用を認めた。クサギカメムシは、中部大西洋地域の果樹に甚大な被害をもたらしており、バージニアなどの7州は、連邦殺虫剤・殺菌剤・殺鼠剤法に基づき、核果類(桃や梅など)や仁果類(リンゴや梨など)を対象として、ジノテフランを含む殺虫剤(商品名VenomおよびScorpion)の使用をEPAに申請した。EPAは、承認にあたり、この2種の殺虫剤に関してリスク評価を行い、現行の安全基準を満たしていると判断、緊急時免除を適用した。また、有機生産システム用の殺虫剤の使用も承認した。これは植物成分由来のアザジラクチンやピレトリンを含む薬剤で、カメムシの防除を必要とする多くの穀物への使用が認められ、有機栽培農家でも使用可能であるという。EPAは、今後もカメムシの虫害に関して監視を続け、持続可能で安全かつ有効な防除手段の開発を目指し、連邦議会、農務省、各州の主要機関、生産者などと緊密な協力を行っていくとしている。

情報源 アメリカ環境保護庁(EPA) プレスリリース
国・地域 アメリカ
機関 アメリカ環境保護庁(EPA)
分野 健康・化学物質
キーワード アメリカ環境保護庁 | EPA | 殺虫剤 | リスク評価 | 有機農業 | 侵入種 | 果樹 | クサギカメムシ | ジノテフラン | アザジラクチン
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